ストーリー
Story
命を吹き込む「パーキンスブレイラー」
The Perkins Brailler: Breathing Life into Letters
ホワイトレターは、「パーキンスブレイラー」という点字タイプライターによって、ひと文字ずつ命を吹き込まれていきます。
この機械は、60年以上前にアメリカのパーキンス盲学校で開発され、いまや世界170カ国以上で使われている、視覚障害者のための"言葉の筆記具"です。
「ガシャン、ガシャン」という独特のリズムが響くその音には、書き手の想いが刻まれていくような、心地よさがあります。
点字誕生200年に、想いをよせて
In Honor of 200 Years of Braille
点字は、多くの視覚障害者にとって、"光"であり、"社会との接点"であり続けてきました。そして2025年、その誕生からちょうど200年という節目を迎えました。
その偉大な歩みに敬意を込めて、White Letterもまた、点字の可能性を広げ、その未来にそっと寄り添っていきたいと考えています。
White Letter 誕生秘話
The Story Behind White Letter
先天的に全盲で、知的障害やASDもある息子が盲学校に通っていた頃、進路相談で先生にこう言われました。
「諦めてください。盲重複の方は働けません」
悔しかった。でも同時に思いました。
彼は本当に働けないのだろうか、と。
眠れないその夜、ふと思い出したのが、息子が数年前にプレゼントしてくれた一通の手紙でした。
全盲の息子がある日、点字の手紙を書いてくれました。ハッとしました。点字に不慣れな私には「すぐには読めない」手紙だったからです。何が書いてあるんだろう?としばし想像し、おずおずと点字に触れ、その後で点字表を取り出して、ひと文字、ひと文字、じっくりと読んでみました。
他愛もない内容ではあったのですが、ここまで時間をかけて、言葉を慈しむ体験はずいぶんと久しぶりでした。でも、言葉が届くまで時間がかかることは、「手紙の本質」そのものかもしれません。
コミュニケーションがあまりにも速い時代です。LINEでひとつスタンプを送れば、大まかな感情やきもちは瞬間的に相手に伝わります。でも、だからこそ、この「遅い手紙」は忘れられない大切な宝物になりました。
そして、この味わい深い体験をより多くの方に提供できないかと考え、White Letter事業としてスタートを切ることにしました。
私たち一般社団法人FULLWONDERは、「驚きに満ちた、働き方をつくる」をミッションに、主に盲重複障害(視覚障害+他障害)のある方の新しい仕事や働き方をつくっていきます。